ミレー3大名画展の名評論家
「落穂拾い」「晩鐘」「羊飼いの少女」が目玉の展覧会、フランス旅行ではオルセー美術館に行き損ねていたので、晴れて3枚の絵と初対面することとなりました。特に「晩鐘」に描かれている人の『信仰の深さ』には、観ているこちらの気持ちが浄化されるようでした。彼女らの真摯な姿勢が絵から伝わってきて、実直な生き方の尊さを説かれたような気がしました。
展覧会に行く時は、展示物よりもむしろ『人間』を観察していたりします。展示物の近くに寄って覗き込んで見ている人(そんなに寄らなくてもねぇ)。近くで見たいのに人ごみにうまく入れず戸惑っている人(要領良く人の流れに沿って入りましょう)。一見、展覧会には無縁そうな風貌の人(ムリヤリ同行させられてるとか)。同行者に展示物の解説を始める人(クスッと笑える的外れな解説であることが多いので必聴)。片隅にいる監視員の様子とその表情(この人達も人間観察を楽しんでいます。あまり見ているとバッタリ目が合います)。
友達同士で来ていた女子高校生達が、展覧会の帰り際に「なんか、貧乏っぽい絵ばっかだったね」と感想を語り合っていました。派手で大きな絵の無い展覧会。農村の生活を描いた質素な絵ばかりですからね。その感想に納得&大爆笑しつつ、心の中で相槌を打ちまくりました。あまりにストレートな表現がツボに入りました。そんな気取らない感想を述べ合える彼女達の関係も羨ましく思えました。展覧会はいろいろな『人』がいて面白いです。
by ittan at 2003年05月05日 23:01 | etc... | Comments [0] + TrackBacks [0] |
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